シーバカ日誌最終章

前回までのあらすじ


アホの城太郎が彼女とイチャこいたまま寝ているのを強引にたたき起し、なんとか出発までこぎつける。どうなるんだ、チームバナナ！？




なんとか全員そろったので、城太郎号で出発。


時間は２４時３０分


この期に及んで、どこへ行くか激しく揉めるチームバナナ。



バナナ「照ちゃんでええんちゃう？」


俺「全然釣れてないぞ。今年の小浦一文字はダメやな」


渋「どこでもいいからお魚釣らせてー！今回で４回目やー！シイラ釣らせてー！」


城太郎「もちろん磯に行きましょう！照ちゃんは今年はダメ！絶対！」



城太郎の強引さに負けて、磯に行くことにする。







８月８日　ＡＭ５：００


渡船屋で沖磯に渡してもらうのだが、なぜかナミボーだけ違う磯に渡ることにする。


バナナ・城太郎・渋が同じ磯に渡り、ナミボーのみが単独で磯へ。


この日はうねりが凄かったので、波が高い。


食糧と飲み物が入ったクーラーボックスはバナナ達が持っているので、喉が渇いて仕方がない。


おまけにナミボーが渡された磯は生命感ゼロで、なんにも釣れない。


「うーむ」


かなり離れた場所なので、渋に電話で状況を聞いてみる。


渋「朝渡って１０分間だけパラダイスでした。バナナがシイラ８５センチとツバス、シオをあげました。僕はツバスのみ。城太郎はバラシまくってゼロです。とにかく朝イチはフィーバー状態でお魚だらけでした」


俺「マジかよ！こっち死の磯やわ！」


渋「でも、今はこっちも死の磯ですよ。まあ頑張ってください」



むぅー、どうやら一人で爆釣しようとしたのが裏目にでたみたいだ。


その後も何の反応もなく、風もでてきて投げにくいったらありゃしない。


虚しい時間を過ごす。


９時過ぎに渡船屋のオヤジが様子を見に来たので、バナナ達の居る磯に渡してもらう事にする。


強烈なうねりと強風で、左右に揺られながらなんとかバナナ達の居る磯に上陸する。


すると、渋が開口一番



「ようこそ、シイラパラダイスへ！」



え？なにそれ？どうゆうこと？


詳しい話を聞くと、シイラが回遊しまくっているらしい！


もう半端じゃない数がまわってくるのでフィーバー状態！


ただし、バラシまくりで城太郎が９８センチを追加したのみ。


僕が上陸した瞬間も、バナナがバラしたところだったようだ。


なんやてー！！！！


けど、この強風でどうやってルアーを飛ばすんだ？


風が半端ないぞ？



バナナ「ナミさん、メタルジグっすわ！メタルジグを遠投して表層早巻きっすよ！」



ふーん、そうなん？


半信半疑で投げてみると、めっさデッカイのが凄い勢いでジグを追いかけまわしてくるではないか！


もうやる気満々のシイラ達！しかも、サイズもデカイ！


「パ・・・・パラダイスやないか！」


アシストフックのみだと、強烈にバイトしてきても掛からなかったので、ケツにもトリプルフックを装着させる。



そうこうするうちに、城太郎に大物がＨＩＴ！



城太郎「ウオー！なんじゃこのヒキはドチクショー！俺は負けねえぜー！・・・うわー！ラインがでまくるぅー！ラインがとまらねぇぞ！ドチクショウゥウウウ！！！」






アホの城太郎がギャーギャー騒いでいる。


中々揚がってこないので、ほっといてジグを投げていると


僕にもＨＩＴ！


ようやくクロスブリードにも入魂出来たぜ！


ファイトを楽しむが、明らかにペンペンなので、瞬殺でぶっこ抜く。


バナナにタモ入れを頼んで、波に濡れながらワイワイやってたアホの城太郎も


ようやくシイラを揚げたようだ。



バナナ「なんやこのしょうもないシイラ！邪魔じゃー！」




僕のペンペンの横に城太郎が釣ったシイラをぶちまけるバナナ。





デ、デカ！城太郎のシイラでか！俺のシイラの倍はあるじゃねえか！




城太郎、アホのくせして１２３センチのシイラＧＥＴ！


「ナミさんがこの前釣ったやつの方が、もうちっとだけ大きかったかな」


バナナがポツリと言うが、興奮している城太郎の耳には入らない。



城太郎「俺はちょむに勝ったぞ！ドチクショー！！！」




赤子の渋も奇跡のシイラゲット！





「僕にもシイラが釣れたんやー！」


メスだが９３センチとナイスサイズだ。


そのあと、赤子故にシイラを掛けてもラインブレイクが多発しまくる渋。


俺が貸してやったメタルジグも容赦なくぶっ飛んで行く。






そのあともお祭り状態が続く。


シイラが回遊してくるが、数が半端ねえ！


一面シイラの群れだらけで、一人が掛けると後はお祭り状態！


ペンペンが多いのだが、ナイスサイズも多い！


明らかにメーターオーバー級が数匹混じっている。


ひどい時など、シイラが１５匹近くもウジャウジャ群れて


メタルジグを追いかけまわしてくる。


まさしくシイラパラダイス！


そんな中、俺とバナナにダブルヒット！





なぜか、俺とバナナにはメーターオーバーが掛からない。


城太郎にまたもやメーターオーバーがＨＩＴするが、


そのファイト中にポッパーが入ったルアーケースを落してしまう。



「ああああ！シイラよりあのルアーケースが大事！総額一万円以上！ドチクショー！」



錯乱する城太郎！


俺とバナナで救出しようと頑張るが、引っ掛けるところがないので、ドンドン沖に流されてしまう。


そのうちルアーケースが浸水したのだろう、海底に沈んでいってしまった。


そしてシイラもフックアウト。


俺「二兎追うものは一兎も得ずだね」



城太郎「うわぁあああ！！！買ったばっかのパンプキン！まだ投げてない新品ポッパーが多数！ドチクショオオオオオオ！！！！！」



そんな城太郎の苦悩をよそに、シイラの回遊は続く。


去年の小浦一文字を超える勢いで回遊してくるシイラ達。


心が折れるどころか、ある一定の時間が過ぎると


「おまたせー！」


って感じで、常にワクワク状態でシイラが押し寄せてくる。






渋なんぞはアホみたいな顔でジグを巻いていたが




俺「あ、渋のジグの方にシイラがフラフラ泳いでるぞ」


渋「え？どこどこ？しかも僕のジグどこ？シイラどこ？」


バナナ「あ、渋のジグにシイラが気付いたぞ！めっちゃヤル気になってるぞ！」


渋「え？どこどこ？どうしたらええの？」


俺「あ、もう喰うぞ！喰うぞ！」


渋「え？どこどこ？シイラどこ？僕はどうしたら・・・・・キターっ！！！なんかひいてるー！」



という、完全なる赤子の渋劇場を炸裂させていた。


昼になっても回遊してくるシイラ。


全く飽きない。


それにしてもバラシまくりのチームバナナ。


僕はすべてペンペンだったが３ガケ３ゲット。


バナナは１０ガケ以上？３ゲット。


城太郎も同じく１０ガケ近く？４ゲット。


渋は８ガケ１ゲット。ラインブレイクが５回はあった。


うねりがさらに激しくなったので、名残惜しいまま撤退を余儀なくされる。


夕方まで釣りをしたい、磯から離れたくないと思ったのは久々だった。


本当に楽シイラだった！


やっぱ夏はシイラ！最強だぜ！